数学の発想 異才の数学者・岡潔、復刊ブーム 震災後に見直し機運

大阪市出身の数学者、岡潔(おかきよし、1901-78)が静かな人気だ。1963年に出版され、ベストセラーとなった随筆集「春宵十話(しゅんしょうじゅうわ)」を始め、著作の復刊が相次ぐ。今年2月には晩年の講義を収録した本も発売され、まるで「岡潔ブーム」だ。

 世界的難問とされた「多変数解析関数論」で高い業績を残した数学者として知られる岡は、大阪市東区島町(現在の中央区島町)で生まれた。京都帝国大を卒業してフランスに留学。帰国後、広島文理科大の助教授になった。研究の信条は「世間(金や名誉)を持ち込まない」。38年に助教授を退き、和歌山県紀見村(現在の橋本市)に移住。農業のかたわら研究に没頭し、高い業績を上げた。

 一貫して社会から距離をおいた岡だが、60年に文化勲章を受章すると、62年から毎日新聞で「春宵十話」の連載を始める。「人の中心は情緒である」と説き、心を失い、経済発展に猛進する日本社会を鋭く批判。63年に出版されるとベストセラーになり、同年の毎日出版文化賞を受賞した。松尾芭蕉や道元にも精通した岡は十数作著し、「私は日本人というスミレだからスミレのようにしか花咲けない」など美しい表現から、「数学の詩人」とも呼ばれた。

 その後長く絶版だった岡の著作。しかし、2006年に光文社文庫が「春宵十話」を復刊。14年には角川ソフィア文庫も同じ「春宵十話」に加え、著作を次々と復刊させた。出版社をまたぎ、著作や関連書籍が10冊以上出版されている。
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参考
2013 1010頃
数学者が読んでいる本ってどんな本 小谷元子(編集) 東京書籍 森重文 (著), 上野健爾 (著), 足立恒雄 (著),砂田利一 (著), 黒川信重 (著),小谷元子 (著, 編集), 益川敏英 (著), 野崎昭弘 (著), & 5 その他 など

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