京都  約数の定理発見 「とがった人材」どんな人? 京大特色入試合格者の素顔

「意欲的でとがった人材」を求めて、京都大が2016年度入試から始めた特色入試の合格者が法学部をのぞき出そろった。高校での課外活動や入学後の「学びの設計書」などを通じての審査に加え、理学部では数学オリンピック級の超難問が出題されるなど筆記試験の難易度の高さも注目を集めた。一体どんな高校生が合格したのだろう? その素顔に迫った。

■約数の定理発見

 「学校での数学の成績は平均的でした」。理学部合格の洛北高3年ホッジ・ルネ・倫(りん)さん(18)は明かす。中学と高校では剣道に熱中し、5段階評価の通知表では大半が2か3だった。数学でも3か4。「一般入試での合格は無理だった」と率直に語る。

 理学部では、調査書や報告書などの書類選考を経て、難問ぞろいの数学の筆記試験がある2次選考に進む。飛び抜けた数学力が必要なはずだが、合格の秘密は何だろうか。

 「研究ノート」を見せてもらった。計6冊すべて数式で埋め尽くされている。ホッジさんは中学1年から独自に好きな数学研究に取り組んできた。約数の和に関する定理を独力で発見するなど研究者並の成果もある。「自分で考えたりインターネットで調べたりして追究しました」。自主的な研究活動で培った思考力が難関突破に結びついた。

 幼なじみで、同じく理学部特色入試に受かった同高3年の吉永公平さん(17)はすぐそばで興味を共有してきた。中学時代は一緒に通学。バスに揺られながら、ホッジさんの研究内容をしばしば語り合った。

 吉永さんの成績は学年トップクラスで、既に大学の物質化学の研究室に出入りして先端科学にも触れてきた。しかし、ホッジさんには一目置く。「自分で研究している人が身近にいて、刺激を受けました」

 切磋琢磨(せっさたくま)し合った2人は春からまた同じ道に進む。「入りたかった京大で研究を深め、学業以外でも経験を積みたい」と声をそろえた。

■チャレンジ精神

 工学部に合格した京都教育大付属高3年の八鳥孝志さん(18)は、高校2?3年時、自らつてを探してノルウェーに留学した。ホストファミリーの元に暮らし、まったく話せなかったノルウェー語も日常会話程度は習得した。現地で数学五輪の予選に挑戦し、最終ラウンドまで残った。担任の種岡和哉教諭(35)は「研究熱心でチャレンジ精神にあふれている。受かるべくして受かった」と納得の表情を浮かべる。

■要約は得意

 特定分野の飛び抜けた能力を測る試験がある一方、論文などを通して総合的な学力を重視する学部もあった。経済学部に入学する洛南高3年の山万純さん(18)は、長文要約や自分の考え方を記述する試験に挑んだ。「文章の要約は得意」という山さん。「現代における自由」について、個人と企業といった立場の違いから多角的に論じた。高校で書道などに熱心に取り組んだ結果も評価されたようだ。

 京大の特色入試では定員割れの学部もあり、課題は残した。だが、入試企画課は「一般入試だけでは得られない人材を得られた」として、改善しながら続ける意向だ。従来の学力テストだけでは測れない個性的な人材を獲得するため、各大学の模索が始まった。
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京都 宇宙飛行士・土井さん、京大特定教授に 4月から

宇宙飛行士の土井隆雄さん(61)が、京都大宇宙総合学研究ユニットの特定教授に就くことが7日までに決まった。就任は4月1日付。宇宙開発における新たな学問分野の開拓の一翼を担う。

 同ユニットによると、土井さんは1年ごとに契約を更新し、4年間にわたって教授職を務める予定。同ユニットは、人類が宇宙空間を利用するための基礎研究や倫理学の創造などを文理融合型で進めており、土井さんは宇宙飛行士や国連宇宙部の職員としての経験を基に教育研究活動に当たる、という。
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京大特色入試、医学部合格は1人 「飛び入学」なく

京都大が2016年度入試から導入した特色入試のうち医学部医学科で13日に合格発表があった。定員と同数の5人の志願者があったが、合格者は1人だった。

 10学部14学科で行う特色入試の合格発表は同科が初めて。高校2年の受験を認める「飛び入学」が、全国の医学部では初の試みとして注目されたが、合格者は高校3年という。

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2017 0128

数学者が読んでいる本ってどんな本 小谷元子(編集) 東京書籍


本の街・東京神田神保町「書泉グランデ」の「数学者の書棚」フェア。本書では、2年間のブックフェア選者13人がフェアのために選んだブックリストと、そのなかでも特に思い入れのある書籍に対して、長めの紹介または短めの一言紹介をつけている。コメントの付いた書籍が233冊、ブックリストに挙がった書籍は全950冊と、広い領域をカバー。


2017 0128

森重文 京都大学数理解析研究所

解説あり

1 数学まなびはじめ 第1集・第2集 日本評論社 2006 

2 初等代数幾何講義 リード 岩波書店 1991 

3 現代代数学(3巻) 東京図書 1959 

4 石とりゲームの数理 一松信 森北出版 2003

5 復刻版 近世数学史談・数学雑談 高木貞治 共立 1996 

6 目で見る美しい量子力学 外村彰 

7 凸体と代数幾何学 小田忠雄 紀伊國屋書店 2008 

8 記憶の切繪図 七十五年の回想 志村五郎 筑摩書房 2008 

9 伝えたい大切なこと 産経新聞社編 東洋経済新報社 2006 

10 代数幾何学 広中平祐講義 京都大学学術出版会 2004 

11 可換体論 永田雅宜 裳華房 1967 役立つ 大学新書庫1層

12 集合・位相入門 松坂和夫 岩波 1968 

13 不等式 大関信雄ほか 槇書店 1967 

14 定木による作図 コンパスによる作図 スモゴルジェフスキーほか 東京図書 1964 


リストのみ

1 ヒルベルト 数学の問題 増補版 共立 1969 

2 代数幾何における位相的方法 吉岡書店 2002 

3 双有理幾何学 Kollar 岩波 2008 大学410.8I95.16

4 現代ベクトル解析 ベクトル解析から調和積分へ Nickerson 岩波 1965 

5 ガロアの理論 Postnikov 東京図書 1964 

6 初等代数幾何講義 Lead 岩波 1991

7 現代代数学 3巻 Waerden 東京図書 1959 

8 復刊 近代代数学 秋月康夫ほか 共立 2012 

9 特異点入門 石井志保子 シュプリンガー・ジャパン 1997

10 ルベーグ積分入門 伊藤清三 裳華房 1963 

11 代数函数論 増補版 岩澤健吉 岩波 1973 

12 凸体と代数幾何学 小田忠雄 紀伊國屋書店 2008 

13 代数多様体論 川又雄二郎 共立 1997 

14 理工科系 代数学と幾何学 小松醇郎 共立 1966

15 行列と行列式 佐武一郎 裳華房 1958 

16 方程式論 園正造 至文堂 1948 

17 定本 解析概論 高木貞治 岩波 2010 

18 初等整数論講義 第2版 高木貞治 共立 1971 

19 代数学講義 改訂新版 高木貞治 共立 1965 

20 代数的整数論 第2版 高木貞治 岩波 1971 

21 複素函数論 辻正次 槇書店 1968 

22 保型形式と整数論 土井公二/三宅敏恒 紀伊國屋書店 1976 

23 代数幾何学 中井喜和ほか 共立 1957 

24 復刊 位相幾何学 ホモロジー 中岡稔 共立 1999 

25 可換環論 永田雅宜 紀伊國屋書店 1974 

26 可換体論 永田雅宜 裳華房 1967 

27 理系のための線型代数の基礎 永田雅宜 紀伊國屋書店 1987

28 復刊 アーベル群・代数群 永田雅宜 共立 1999 

29 復刊 抽象代数幾何学 永田雅宜 共立 1999

30 大域変分法 長野正 共立 1971 

31 復刊 現代代数学 服部昭 朝倉書店 2004 

32 多変数解析函数論 一松信 培風館 1960

33 代数幾何学 広中平祐講義 京都大学 2004 

34 ゲージ理論とトポロジー 深谷賢治 丸善出版 2012 

35 数学原論 可換代数3 ブルバキ 東京図書 1986 

36 数学原論 代数3 ブルバキ 東京図書 1977 

37 数学原論 代数4 ブルバキ 東京図書 1969 

38 数学原論 代数5 ブルバキ 東京図書 1969 

39 集合・位相入門 松坂和夫 岩波 1968 

40 復刊 リー環論 松嶋与三 共立 2010 

41 多様体入門 松嶋与三 裳華房 1965 

42 代数幾何学 宮西正宜 裳華房 1990 

43 モース理論 Milor 吉岡書店 2004 

44 モジュライ理論Ⅰ、Ⅱ 向井茂 岩波 2008 

45 解析的整数論Ⅰ 素数分布論 本橋洋一 朝倉書店 2009 

46 不変式論 森川寿 紀伊國屋書店

47 群と位相 横田一郎 裳華房 1971 

48 谷山豊全集 増補版 日本評論社 1994 

49 不等式 大関信雄 槇書店 1967 

50 定木による作図、コンパスによる作図 スモゴルジェフスキー 東京図書 1964 

51 ガロアの夢 群論と微分方程式 久賀道郎 日本評論社 1968 

52 石とりゲームの数理 一松信 森北出版 1957

53 初等的に解いた高等数学の問題 1-4 Yalom 東京図書 1957 

54 復刻版 近世数学史談・数学雑談 共立 1996 

55 量子群とヤン・バクスター方程式 シュプリンガー・ジャパン 1990 

56 数学者ザリスキーの生涯 Prikh シュプリンガー・ジャパン 1996 

57 ガロアの時代 ガロアの数学 第Ⅰ部、Ⅱ部 彌永昌吉 丸善出版 1999

58 数学者の20世紀 彌永昌吉エッセイ集 岩波 2000 

59 アンドレ・ヴェイユ自伝 ある数学者の修行時代 丸善出版 2012 

60 若き日の思い出 彌永昌吉 岩波 2005 

61 目で見る美しい量子力学 外村彰 サイエンス社 2010 

62 確率論と私 伊藤清 岩波 2010 

63 志学数学 井原康隆 丸善出版 2012 

64 小数ができない大学生 国公立大学も学力崩壊 岡部恒治 東洋経済新報社 2000  

65 『博士の愛した数式』 小川洋子 新潮社 2003 

66 クロフツ短編集 Crofts 東京創元社 1965 

67 伝えたい大切なこと 産経 東洋経済新報社 2006 

68 記憶の切繪図 七十五年の回想 志村五郎 筑摩書房 2008

69 数学をいかに使うか 志村五郎 ちくま学芸文庫 2010

70 中国説話文学とその背景 志村五郎 ちくま学芸文庫 2006

71 無所属の時間で生きる 城山三郎 朝日新聞社 2002 

72 数学まなびはじめ 第1集、第2集 日本評論社 2006

73 算数軽視が学力を崩壊させる 西村和雄ほか 講談社 1999 

74 視覚の地平 勝井三雄 宣伝会議 2003

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